これまで紹介した多くのインターナショナル校付属幼稚園の中から、
息子はアメリカ系の幼稚園に行くことに決めました。
保育中の基本言語は英語です。
今後また別の国へと海外赴任する可能性もあるので、
どこの国へ行っても困らないように、
英語を使えるようになった方がいいと考えたためです。
とは言え、準備期間はあったものの、
渡航直後の息子の英語力は決して高くはありませんでした。
そんな息子がどのようにして成長していったのか、
今回はその過程について覚書もかねて記しています。
子どもの学習スピードは本当にすごいです。
上海渡航前の事前準備
上海赴任辞令が出てから実際に帯同するまで、コロナ期間もあったので時間はたっぷりありました。
息子は英語と中国語に取り組み始めました。
英語
英語は耳の良いうちに始めると良いと言う話を聞き、
赤ちゃんの頃から気にはなりつつも、
日々のお世話に忙しくて何もしていませんでした。
上海赴任が決まったことで状況は一転。
日本語以外の語学取得は必須な状況となりましたので、
まずは英語をと思い、子供向け英語教材の中でも有名な
こどもちゃれんじ ほっぷ
を受講しました。
感想としては、やって良かったと思います。
積極的に取り組めましたし、アルファベットや基本単語を楽しく学べ、
英語に興味をもつきっかけには良い教材でした。
アルファベット、食べ物、色、動物、乗り物などの単語は覚えていました。
DVD→集中して見ていた。ダンスや歌は一緒にはしない。
おもちゃ→好き嫌い有。好きなおもちゃはよく遊びましたが、
興味のないものは最初こそ触るものの、すぐに遊ばなくなりました。
本→一回は読んだ。ワークはしたりしなかったり。
チャレンジだけでは少し物足りなかったので、途中からトド英語(アプリ)も始めました。
トド英語は毎日最低10分でも取り組むようにしました。
発音が悪くて先に進めないときに泣いたりすることもありましたが、
基本的には楽しく取り組んでいました。
こんな感じでゆるーく英語の準備をしていましたが、
簡単な単語は分かっているけど、文章を話すことはほとんどなく、
息子の発話を聞いたことがなかったので、
渡航3か月前に慌てて、英会話教室(マンツーマン)に週一回行くことにしました。
英会話教室は渋々通っていましたが、
自分の名前を言うのが精いっぱいだった息子が、
英語の指示が少しわかるようになったのは大きな収穫でした。
けれど、今思えばそれでも全然足りなかったなぁと思います。
もし今やり直せるとしたら、フォニックスを一通りと簡単な受け答えができるようにしたいです。
理由はまたのちほど。
お友達はこちらのGoomiesを使っていて、良かったよと教えてくれました。
中国語
中国に行くのだから、中国語も必要だと思い、
オンライン中国語レッスンも受講しました。(週1回3か月)
子供向けに楽しく教えてくれる教室で、
歌や動画を用いて勉強していました。
ここでの成果は
フルーツや色、動物などの簡単な単語は分かる
四声もなんとなくわかる
ピンインはわからない
1~3か月後の様子
渡航直後の語学力
英語:話せるのは自分の名前だけ。趣味や家族の紹介はできない。
中国語:話せない。基礎のきにも満たないレベル。
通い始めはご機嫌
息子は新しい幼稚園にルンルンで登園していました。
スナックタイムがあるのも好ポイントだったようです。
また有難いことにクラスに日本人の子が1人いて、
その子が色々と助けてくれたのも大きかったと思います。
色々な国の子がいることに抵抗はなく、
言葉が分からないにも関わらず、
毎日色々なお友達と関わって楽しんでいるように見えました。
体調不良に陥る
1週間ほどしたころ、体調を崩しました。
単なる体調不良なのか、環境の変化によるストレスなのか、両方によるものなのか。
原因は分かりませんでしたが、お腹の調子が悪い日々が続きました。
身体の不調は数日で治ったのですが、
その後の登園には悩まされることになりました。
登校拒否が始まった
体調も復活し、いざ登園しようとバス乗り場に行くのですが、
家を出る辺りから「行きたくない」「家にいたい」と言い始め、
バスを待つ間もグズグズし続けます。
バスが到着すると、すぐに乗らなければならないのですが
(停車場所がなく路肩に停めて乗り込むスタイル)
そこで激しい抵抗に遭うのです。
泣いて騒いで、私から離れようとしませんでした。
子どもがバスに乗りたがらない場合、
日本だとバスに乗っている先生が子供を親から引きはがし、
たとえ子供が泣いていてもそのまま発車する、というのが多いと思うのですが、
うちの園の場合は違いました。
送迎を仕事としているアイさんがバスに乗っているのですが、
彼女は決して息子に手を出しません。
無理やり引きはがすこともありません。
ただ私に乗るか乗らないのかを尋ねてくるのです。
嫌がる息子を無理やりはがしてバスに押し込んでも、
発車前に走って降りてくることもありました
(もう少し引き留めてほしかった)
ただ息子の場合、
「バスに乗るのは嫌だけど、ママと一緒に行くなら登園する」
という主張でしたので、
そこから自転車で園まで送る日が1週間ほど続きました。
園に着いたあとも落ち着かなかったようで、
クラスに参加しない、突然泣き出す、
と先生から連絡がくることもしばしばありました。
日本の幼稚園ではなかったことに私たちは驚きました。
息子に理由を聞いてみても
「何を言っているのか分からないから面白くない」
「どうしたらいいのか分からない」
と言っていたので、
言葉が分からないというのは本当に辛かっただろうなと思います。
ようやく楽しみ始めた2か月目
上海に来て丸1か月が経つ頃から、嫌がらずに登校できるようになりました。
これといったきっかけはなく、
単純に慣れたことと、私が学校を訪れて一緒に楽しめるイベントが多くあったからかなと思います。
先生の指示は相変わらず分からないままのようでしたが、
お友達に助けられつつなんとか参加しているような状態でした。
まだ幼稚園生なので、見よう見まねでなんとかなるものです。
そしてようやく慣れてきた頃に、学年の区切りが入ります。
夏休みが始まったのです。
夏休み
英語塾探し
せっかく英語にも慣れてきたころに始まった夏休み。
しかも約2か月もあります。
丸々2カ月かけてようやく慣れた英語耳が全てなくなるのではと心配になりました。
(私の英語力は皆無。家庭では100%日本語です)
日本に帰る予定はなかったので、じゃぴおん(日本人向けのフリーペーパー)や仲の良いママ友をつたって英語を学べるところを探しました。
毎日通った英語塾
そうして見つけた英語塾に、
月曜から金曜日まで1日3時間(午前中)、
8週間毎日通いました。
そこではフォニックスを中心に、スピーキングとライティングも勉強していました。
フォニックスは、テキスト全10冊分を学び、一通り完了しました。
よく頑張ったと思います。
この頃になると、息子も英語を勉強するのが楽しくなってきたようで、
「フォニックスが分かったら、英語の絵本が読めるようになるんだよね」
と前向きに取り組むようになったのが良かったです。
中国語の取り組み
夏休み中は中国語に全く取り組みませんでした。
英語と中国語、2つも同時に勉強しても混乱するだけかなと考慮したからです。
新しい学年の始まり~9か月経過まで
新学年の始まり
長かった夏休みが終わると、新学年の始まりです。
日本で言う小学1年生のスタートです。
新しいクラスには他に日本人がおらず、
息子にとっては過酷な状況でのスタートでした。
夏休み中に英語の勉強を頑張ったものの、
すぐにぺらぺらと話ができるわけでもなかったし、
先生の話が突然理解できるようになったわけでもありません。
先生の話していることがわからない
↓
分かったふりする(実際は分かっていない)
↓
授業に参加しない
という流れが出来上がっていました。
突然、英語力が伸びた
息子は学校を楽しんでいるのかと疑問に思う日が続きましたが、
10月頃(渡航後7か月頃)から、様子が変わったように思います。
授業に積極的に参加するようになったというのです(先生に言われました)
息子曰く、
・先生の言うことが大体わかるようになった
・仲の良いお友達ができた
ので、楽しくなってきたようです。
この頃には英語で寝言を言うようにもなっていました。
話せるようになったとは言いますが、簡単な単語を組合わせで喋っていました。
中国語は現状維持
中国語に関しては、消極的な態度が続いていました。
はじめのころは教室の端っこにいて、授業に参加しない日も多かったようですが、
この頃になると、その頻度は減ってきたものの、まだ参加しない日もたまにあるようでした。
息子にとっては、中国語<英語 といった位置づけのようです。
G1後半戦、渡航後10~12か月の様子
日本人が増えた
この頃、学校に日本からの転入生が増え、息子のクラスにも日本人の子が転入してきました。
その子に対して、先生の言っていることを伝えたり、
困っていることを助けられるくらいに息子の英語力は伸びていました。
クラスのママからは、
「He is a good translator!」と
言われていたそうです。
スピーキング
お友達と会話して、コミュニケーションが取れるようになっていました。
文法はさておき、言いたいことは簡単な英語で伝えられる。
去年から同じクラスの中国人ママからは
「初めのころは泣いていたけど、今は英語もよく話せるようになったし楽しそうにしてるね」
と会うたび言われます。
リーディング
英語の本を読むことに抵抗がなく、むしろ日本語の絵本より好んで読んでいるような印象があります。
「Dog man」「 Fly Guy」のシリーズが好きです。
1人で集中して読書している姿をよく見かけます。
まだイラストが多いものしか読んでいませんが、内容は大体理解しているようです。
リスニング
先生やお友達の言うことは大体わかっているらしくて、
担任の先生が何を言っているかわからなくて困ることはほぼない。
ライティング
スペルミスや文法間違いは多いけれど、自分で考えた文章を書くことができる。
学年の初めのころは、何を書いていいか分からないことが多く、
ライティングの時間は好きじゃないと言っていましたが、
今ではスラスラと作文しています。
中国語
学校では中国語の授業が毎日あり、生徒のレベルに応じてクラスが分けられます。
全くの初心者クラスから始まりましたが、
1年経つ頃には1つ上のクラスに入ることができました。
発音が良い。
リスニング力がついている。
というのが私の印象です。
ワイマイの方が来たときや旅行の時など、
相手が何を言っているのか私にはさっぱり分からないようなときに
「こうしてほしいって言っている」とか
「こういう意味だよ」とか教えてくれます。
ライティングやリーディングはまだまだこれから、といった感じです。
1年経過しての感想
インターナショナルスクール付属幼稚園からG1まで、
約1年通った結果として、
英語力はかなり伸びたと感じています。
学校にいる間は日本語を話すことがほぼ無いので、
それも成長の大きな要因だとは思います。
2回に1回は英語で寝言を言いますし、
先生の言っていることは大体理解しているらしいです。
基本的なコミュニケーションには困らなくなってきているので、
2年目は、もう少し文法の知識を増やしたり、
長い文章を話すことができるようになればいいなと期待しています。